10年愛

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俺の勤める会社に入社してきたあいつ 歳が近い事もあり、すぐに打ち解けた どこに行くにも何をするにも一緒で、あいつが傍にいる事が当たり前だった あいつのくしゃりとした笑顔やふてくされると必ずなるアヒル口 悲しい映画を観ては素直に泣き、嬉しい時は目を輝かせて… 俺が落ち込んでる時はいつも黙って傍にいてくれた かけがえのない親友――……… のはずだったのに、いつからだろう お前の全てが欲しい…… そう願うようになったのは…… ダメだ、そんなふうに想ってる事を知られたら… 和也に嫌われてしまう…… そんな時に親父から持ちかけられた “経営者になる為に本社で修行をして来い” と…… 俺は和也から離れる為にその話しを受けた 離れれば、もしかしたら忘れる事が出来るかもしれない ……そして、俺は和也から逃げるように旅立ったんだ…  
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