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俺の勤める会社に入社してきたあいつ
歳が近い事もあり、すぐに打ち解けた
どこに行くにも何をするにも一緒で、あいつが傍にいる事が当たり前だった
あいつのくしゃりとした笑顔やふてくされると必ずなるアヒル口
悲しい映画を観ては素直に泣き、嬉しい時は目を輝かせて…
俺が落ち込んでる時はいつも黙って傍にいてくれた
かけがえのない親友――………
のはずだったのに、いつからだろう
お前の全てが欲しい……
そう願うようになったのは……
ダメだ、そんなふうに想ってる事を知られたら…
和也に嫌われてしまう……
そんな時に親父から持ちかけられた
“経営者になる為に本社で修行をして来い”
と……
俺は和也から離れる為にその話しを受けた
離れれば、もしかしたら忘れる事が出来るかもしれない
……そして、俺は和也から逃げるように旅立ったんだ…
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