313人が本棚に入れています
本棚に追加
和也の匂いに気持ちが緩やかになる
――あ、なんか眠れそうかも…
和也にしがみつきながら、ウトウトとする
和也が髪を触りながら呟いた
「で?どんだけ寝てないの?」
へへっ、和也には全部お見通しかぁ
『ん~、2~3日?』
この期に及んで嘘をつくけど、和也に睨まれて白状する
『2週間くらい?』
大した事ないでしょ?と、言うように軽く言ってみたけど
「にっ…、おま…、このバカ!!」
う……叱られた……
ハァ、と一つ溜め息をついて
「仁、お前だってムリし過ぎ
こんなんなる前に、ちゃんと俺を呼べ」
――だって、カズも忙しいし疲れてるだろうし…なんて、色々言ってたら
「仁、逆に俺がこんな状態になったら、お前ならどうする?」
『そりゃあ、いくら疲れててもカズの為なら苦にならないし……』
だろ?俺だって一緒だよ……って……
――あ、そっか
カズも一緒なんだって、ちょっと嬉しくなったりして
『カズ…ごめ…な』
ちゃんと言葉にならないまま、眠りに堕ちていった
最初のコメントを投稿しよう!