ある不良少年だった人の話

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はっ、となる。 なんだ? 俺は自分を怖がらない存在が現れて喜んでいたのか? その存在を欲していたのか? ……んな訳ねぇ。 馬鹿馬鹿しい。 ただあいつの珍しさにツボっただけだろう。 まぁもう会うことはねぇさ。 あんな変なやつと関わるとろくなことねぇからな。 ―――あいつ、明日もいるかな? あいつはいた。 昨日と同じようにベンチに座って、また俺をジーっと睨み付けてきた。 その見下しているにも見えた態度にイラっときた俺はそいつの顔を掴み俺の顔に寄せる。 「てめぇふざけてンじゃねぇぞ! 俺を誰だと思ってやがる!」 怒りのままに俺は自分の今までの悪行を片っ端からこいつに教えた。
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