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あおい空はとてもとても高くて、
手を伸ばしたずっと先の方に太陽は輝いていた。
昔の懐かしい景色、
灰色の天にのばされた幼い腕。
「もう帰ろう。」
その小さな手を取って。
「神様はまだご機嫌斜め?」
無邪気な問いかけは聞こえなかったことにして。
あおかった空はとてもとても重たくて、
手をかざしたずっと先には機嫌を損ねたらしい
我らが神様は顔を隠している。
「昔から、こうだった。」
見え透いた嘘を吐いて。
「絵本にも描いてあったよ。」
あどけない笑顔は見なかったことにして。
あおい空はとてもとても高くて、
手を伸ばしたずっと先の方に太陽は輝いていた。
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