序章

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~扉が閉まります。ご注意ください~ プシュー パタン。 最悪。 なんで私の目の前で電車のドアはいつも閉まるのよ!! はぁ。 今日『も』だ。これで7週間連続更新。 世の中どうかしてる! バンッ 「ゲッ」 ドサッバサッ あぁ~~~~ 私のバックがぁぁ いきなり私にぶつかってきた知らないおじさんたちはまるで私が悪いかのように睨みつけてくる。 なんで?私被害者でしょ! もういいよ.... 私はぶちまけられた中身を素早くまとめ脇にかかえ、何事もないようにその場を離れた。 今日も最悪の日だ!!!! トントンッ 「すいません....あのー...」 「なに?💢」 振り返るとそこにはいかにも紳士的で優しそうなおじ様が困った顔をしてたたずんでいた。 あ!やばっ私、思いっ切り睨んじゃったよ.... 「すいません、この近くの警察署に行きたいのですが、どこかわかりますか?」 警察署...って駅の目の前じゃん!!!!ボケてんのかなぁこのおじ様?そんな風には見えないけど.... 「わかりませんか?」 「あ、いえ、わかります...駅の目の前...一緒に行きます!」 「いえいえそんな、お急ぎなのでしょう?」 このおじ様はきっと、前を通ってもわからないだろうし、電車が来るにはあと20分はある。余裕で行って帰って来られるだろう。 「大丈夫ですから。ついて来てください。」 私は歩調を多少ゆっくりとさせながらホームをあとにした。 「ありがとう」 ニヤッ ん?今おじ様、笑わなかったか? まぁいいか!
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