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「ごめん…」
卒業が近付くにつれて
告白されることも少なくなかった
「おーアキ、今日もコクられたって?」
親友のケンタがニヤニヤしながら言う
「うっせーよ」
「またフッたんだって?」
「……」
「リコのこと、まだ忘れられんの?」
少しためらいがちに聞くケンタに
「…まさか」
って笑って見せた
もうリコと離れて3年
「忘れたに決まってんだろ」
目をやった窓の外から
かすかに春を感じる
今の季節は俺にはキツイ
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