代償

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      ――――………ん…? 気がつくと彼女は真っ暗な空間にいた。 (どこだここ…ってか、何が起きた?…) あの唸り声は、雷の音。 一瞬感じたのは、 言い表すのが難しい程の激痛。 「…雷に…………打たれた?  私は…死んだのか?……」 自分の体を見てみたが、 何ともない。先程と何一つ変わらない 右手にはしっかりと刀を握っている。 しかし、何か神々しいこの空間… ふっと、浮かぶ言の葉 ――……言葉には魂が宿るんだ。  だから、幸せを強く願い言葉にすれば  きっとその通りになる……―――     (…………)  "なぁ神様、もし本当にいるんなら頼む  私はもうどーなったっていい。  だからあの二人をっどうか………導いてっ…" 先程、自分が言った言葉。 "私はもーどうなったっていい" 「私が死んだのなら  二人は…導いてもらえた?  天国に、旅立った?………」     (…そうだと、いいな。) 寿命を全うしなかった者は 地獄に行く事はないが、 天国に行く事もない と、誰かが言っていた…  
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