代償

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           "願いを叶えてやった" 「っ!?」 頭に直接響くような 誰かの声      "お前が望んだのだろう?      だから、叶えてやった。     お前の両親は揃って導いた。    その代償として、お前の命を貰った" 「…あぁ…………やっぱりそうか…  ありがとう……神様…?」 彼女の頬に一粒の"雨"が伝ったーー     "神か、と聞かれればそうだ。  しかしそれはお前達が勝手に作った呼び名     私には名前も、形もない。      そして、礼はいらぬ" 「……あんたのお陰なんだ。  礼ぐらい言わせてくれよ 」 そう言って、彼女は一瞬 微笑んだ  
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