13年後のクレヨンしんちゃん

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ひまわりちゃんは立ち上がると、段々になったスカートをくるりと回して、 そばにあったカバンを持つ。 学校に行くんだ。 いってらっしゃいと言おうとしたけれど、やっぱり言う気になれなくて。 僕はぺたんとねころんだ。 へいの向こうにひまわりちゃんが消えていく。 顔の前に置かれたおちゃわんを、僕は鼻先ではじに寄せた。 お腹は、ぜんぜん空いていない。 ごはんを欲しいと思わなくなった。 おさんぽにも、あんまり興味はなくなった。 でも、なでてもらうのは、まだ好き。 抱きしめられるのも、好き。 『ジュケンセイ』っていうのが終わったら、しんちゃんは。 また僕をいっぱい、なでてくれるのかな。抱きしめてくれるのかな。 そうだといいんだけど。 目を開くと、もう辺りはうすむらさき色になっていて。 また、まばたきしているうちに一日が過ぎちゃったんだと思う。 ここのところ、ずっとそうだ。何だかもったいない。 辺りを見回して、鼻をひくひくさせる。しんちゃんの匂いはしない。 まだ、帰ってきてないんだ。 さっき寄せたはずのおちゃわんのごはんが、新しくなっている。お水も入れ替えられている。 のろのろと体を起こして、お水をなめた。冷たい。
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