problem+love or like+

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 付き人のように愛美の2歩後ろで話を聞いていた2人が口を挟んだ。 右側が橋本頼斗。肩書き『宰相』。生徒会経理担当で、中等部と言えど生徒職員やその家族を合わせるとざっと1000名を越える者達が安全克つ安心して暮らせるように運営をしなければならない立場にありながら、立ち位置左側、橋本蘭、肩書き『姫』のOKが無ければ何もしない変わり者であり、姫もまた、おやつ等のご褒美がないと全く仕事をしない我儘ぶり。 「この学園で我々が最も気を付けなければならないのは、親の仕事柄や権力などから起こりゆる格差による虐め。そんなくだらないモノを盾や矛に変え他人を脅すような事がないよう、監視カメラが設置され、常に会話が録音されています」  頼斗は鞄からノートパソコンを取り出し操作をすると、男子生徒の音声が流れた。 「これでも王を脅していないと言えるのかな?」 「まさか龍ちゃんを虐めてただで済むと思ってないよね?そんなに君は馬鹿じゃないよね?ねぇ~どっち?」  2人は愛美と男子生徒の間に割り込み笑顔を向けた。すると男子生徒は何かを感じたのか、友達を連れ去って行く。 「追いかけますか?」  ノートパソコンを閉じ鞄にしまう頼斗。
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