problem+love or like+

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 普通に話せばいいのだろうが、妙にギクシャクしてしまう。それは、俺がまた愛美達に迷惑をかけてしまったと自分でも分かっているから。 「ふぅ――ん。ようは、 龍ちゃんは意気地無しって事かな?」 「もしくは根っからのお人好し」 「あぁ~確かに。その方が龍ちゃんにしっくり来る」 「ですね」  それぞれの笑い声と言葉が胸に突き刺さり、苦笑を浮かべた。人に何かを頼まれると言うことは、誰かから必要とされている証拠。それを忠実にこなして報告すると、「助かったよ」って喜んで貰える。始めはそれだけで嬉しかった。  しかし、それは回数を重ねる度に無理難題となり、手に負えなくなる。  俺が悪いのだろうか?  本当に人は支え合って生きてるなら、本当に平等であるべきと言うのなら、どんな仕事でも任せてくれるなら、嫌でも引き受けて、それをこなせば 自分の力になる……。って思っちゃ駄目なのか? 「蘭と頼斗が持ってる書類を第1、第2職員室と生徒指導室。うちが持っとんのを第3職員室と会議室まで運んでやな、修平が持ってる分を校長室まで運んだら、今度は生徒会室に帰って書類整頓と入学式の栞の作成と入学式の進行を筆書きで清書、5月のダンスパーティーの予算作りに誰が何を踊るか決めなな」 「俺達帰れるのか?」 「知らん。目標は21時」
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