3・僕と保健室

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僕の学校には、体育や音楽などの選択授業がある。 各々の能力を伸ばすためらしい。 けど僕は、苦手な体育を選んだ。 理由は、体力をつけなきゃって思ったのと、選択授業は諒のクラスと合同だと知って、運動が好きな諒が選ぶと思ったから。 「あっ、やっと来た。」 更衣室に着くと、悠真と修平くんが待っていてくれた。 「お待たせー。」 「・・・・何で、ニヤニヤしてるんだよ。」 諒に頭を小突かれた。 他の運動よりもやり易いプールが実は、少し好きだったりする。 そのせいで僕の頬が、自然と緩んでいたみたいだ。 「だって楽しみなんだもん。」 「そっか。良かったな。」 今度は頭を撫でられた。 「うんっ。早く行こ!!」 3人を急かし、プールサイドへ急いだ。 授業と言っても、割と自由時間が多い事が選択授業の良い所。 僕はビート板に掴まり、プカプカと浮いていた。 「はぁ~。気持ち良いなぁ。」 プールの時は前髪を上げている。 周りの反応が気になってしまうけれど、そうする事にした。 いつもより広い視界に、綺麗な青空が見えてすごくいい気分になれるから。 「ん?」 近くを誰かが泳いでいるなと思った瞬間、身体に何か触れた気がした。 キョロキョロと周りを見ても、特に変わった様子はない。 「気のせいかな?」 あまり気にし過ぎるのも僕の悪い癖だと言う自覚があったので、気にせずそのまま浮いていた。 だけど、その後も違和感は続き、頭の中がグルグルグルグル・・・・ 「・・・・・・」 プールから上がった瞬間、目の前が真っ白に。 「へっ・・・・」 「渚っ!!」 薄れゆく意識の中で最後に聞こえたのは、いつになく必死に僕の名呼ぶ諒の声だった・・・・
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