6・僕と文化祭

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「お前さんは行かないのか?」 「ん~?何か疲れちゃって。」 「誰かさんと喧嘩でもしたか。」 「喧嘩・・・・」 先生の言葉に、更に気分が沈んでいった。 喧嘩は、相手がいなければ出来ない。 お互いがお互いを想い合っているからこそ喧嘩になるんだと思う。 だけど・・・・ 「喧嘩なんかしてないよ。そんな事、出来る訳ないんだ。」 僕が一方的に・・・・ 「そうか。まぁ、しばらくゆっくりしていけ。ワシは外すが、外出中の札を掛けておく。好きなだけいると良い。」 「うん。」 「それと、スペアキーだ。コレはお前さんに預けておく。鍵は閉めて行くから、帰る時はそれを使えば良い。」 「・・・・ありがと、センセ。」 「うむ。」 先生の後ろ姿を見送り、鍵の掛かる音を聞いてから、ゴロンとベッドに転がる。 「あっ・・・・衣装、シワになったらダメかな・・・・」 片付けをしてすぐに来てしまったので、ヒラヒラのままだった。 「まぁいっか。それにしてもなぁ・・・・。悠真も先生も甘やかし過ぎなんだよ・・・・」 僕の事を大切にしてくれている。 母さんと同じ雰囲気がある。 諒は・・・・ 考えようとしたけれど、僕は考えることを放棄して目を閉じた。 それでも、やっぱり頭の中は諒の事でいっぱいになってしまい、諒の事を想いながら眠りに落ちていった。
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