私とあいつ

2/3
前へ
/73ページ
次へ
「よっ」 「…………」 「え、何か反応してよ」 今話し掛けてきた奴はさっき私のオーラに ついて話した幼なじみだ。 …って言っても小学校からの関係だけど。 はぁ、と白い溜め息を吐いて隣を歩く 谷口波留に視線をやる。 「眠いんだよ」 「ああ、お前朝苦手だもんなぁ」 「…そんくらいわかるでしょ」 茶色のもふもふとしたマフラーを少し触り 手に息を吐きながら谷口に言う。 「ははっ」 …笑うだけかよ。 冷静に突っ込みながら谷口を見つめると へらりと軽く笑い先に行ってしまった。 …何がしたかったんだ、あいつは。
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加