1人が本棚に入れています
本棚に追加
/80ページ
バヒュッ!
一機のカジュールが放ったグレネード弾がSー1の脹ら脛部に命中,モニターには“左脚部油圧系統損傷”と表示されていた。
『次から次へと,,,ッ!』
グレネード弾を放ったカジュールが白兵戦用のヒートブレードを構えて飛び込んでくるのが見えたルイスは手早く操縦桿で操作を加える。
次の瞬間,カジュールの一撃を,まるで生き物のようにひらりと左にかわしたSー1が,背にしたカジュールの右脇腹に6000℃の一撃を逆手で突き立てる。
カジュールの脇腹装甲を溶融させ操縦席を貫き,パイロットを骨も残さずに消し去ったプラズマソードは,機体の左肩部まで貫通し,ジェネレーターの誘爆を招いた。
夜風に吹かれ晴れようとする爆煙を突き破り,警戒態勢をとっていたカジュールにSー1が飛びかかる。
出力を落としたプラズマソードでピンポイントにコックピットを狙った一撃がカジュールの制御機能を遮断し,そのまま倒れ込んだ機体の上でゆっくりと立ち上がるSー1のメインカメラが不気味に輝いていたそうだ。
最初のコメントを投稿しよう!