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「あんたが依頼人?」
「あ、はい」
サガがグイッと顔をハンナに近づけてジーッと見る。
サガの行動にどうしたらいいか分からずハンナが困っていると、バシッといい音が鳴った。
シュランがサガの頭を叩いたのだ。
「イテェよ!」
「うるさい」
「俺は確かめただけじゃん!」
「だからうるさい。つーかよ、明らかこの人以外あり得ねぇーだろ」
「うるさい、2人共。依頼人さんの前なんだから静かにしなよ」
リークが2人の言い争いを止め、「すみません」とハンナに謝る。
サガとシュランは怒られたことに納得がいかず、小さな声でまだ言い争いをしていた。
そしてまたリークに怒られるのだ。
その光景はどこにでもありそうな普通の光景で、ハンナは内心驚いていた。
案内係にしてみれば毎度のことなのでため息しか出てこない。
「あいかわらずですね」
「まぁね」
「・・・あのー」
「はい?」
「あなたたち、わたしより年下、ですよね?」
見た目からしてまだ幼さが残っている気がする。
行動も大人とは言いにくい。
ハンナの質問にリークたちは顔を互いに見合わせてから「そうです」と答えた。
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