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その後、数秒してから教室内の生徒たちの半数以上が席を立ち、それぞれの中学校の友達と思しき人がいる席へと移動しだした。
そして、さっき教師が指を指した方向の生徒たちも、ひとりを残して、全員が席を立ち、そして違うひとりがやって来た。
「ぃよーっ柾ぃ!まさか高校一年目でいきなり同じクラスとはなぁ!また俺達の『同じクラス』記録が更新されちまったようだなぁ」
ダハハハと少年はひとり残った少年イコール俺に元気よく声をかけてきた。
「んあ…あれ?柾くーん?マッサキちゃーん??」
返事がなく、三度呼びかけても俺からの答えはない。
窓から一番近い列の、一番後ろの席で、頬杖をついてずっと窓の外を眺めている。
「なぁ、まさ……」
四度目の呼びかけを行おうとしたとき、
「俺さぁ」
俺はようやく応える気になって話し出した。
当然少年が話しかけてきていたことには気づいていた。
つまり、あえて無視していたのだ。…いや、なんとなく。
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