114人が本棚に入れています
本棚に追加
(今日もいい朝だ…)
朝、いつものようにケータイのアラームで目を覚まして眠い目を擦りながら洗面所に行って冷たい水で顔を洗う。
それまでの眠気が一気にどこかへと飛んでいく。
ふ、と顔を上げるとそこには鏡。
変わらない俺の顔。
変わらない髪型。
オレンジがかった金髪。
…その髪の間から覗く虎柄の、猫の耳のような、二つの影。
「……………………あぁ?」
その頭から突き出た耳のような『モノ』に手を伸ばす。
人間では有り得ないふわふわとした毛の感触。
くにゃりと曲がる柔らかさ。
少し熱めの体温。
「…………………これが世に言う猫耳ってやつか」
「………………いやいや、ありえねえだろ」
「………アキバ系とかいうやつが付けてるのは偽物だよな」
「………………これ、あったかいんだけど」
「…………しかも動くし」
「……………まあ…とりあえず徹平呼ぶか…」
最初のコメントを投稿しよう!