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「そういえば華磨、クラスは見たのか?」
「of course.この俺を誰だと思ってる!
鈴と同じ8組だ。嬉しいだろ。」
ニヤニヤする華磨。
「別に。」
本心は勿論嬉しい。
華磨がいるとクラスに馴染みやすい。
それに華磨はクラスの盛り上げ役だから面白い。
華磨と同じクラスで飽きたことなどないくらい。
「ははん。嘘をついても俺はお見通しだ。
本当は嬉しいんだろ?」
ま、素直に成ってやろう。
後々面倒臭い。
「嬉しいよ。長年の付き合いだ。わかれ!」
「なっ鈴が素直だ!
雨が降るのか!降ってしまうのか!?」
「うっせー。降らねぇよ。」
そうして俺らは漫才のような会話をしていた。
すると、華磨が急に止まる。
「どうした?」
「いや、さっきから視線が痛い。」
あ~、それはお前は周りから見たら美少女だからな。
皆、俺らをカップルと勘違いしてるんだろ。
「もしかして俺らってカップルに見えてる!?」
「今更かよっ!!」
「何だー気付いてたならもっと早く言えよ。」
「お前が気付いてねぇのが可笑しい。」
「なんだとぉー!俺が馬鹿だとでも言いたいのか!?」
「ああ。」
「畜生。確かに俺は頭が悪いが…」
華磨が泣き真似をする。
はぁ、これは謝るべきなのか…
いや、謝ったら結局嘘泣きというせんも…
…ってか周りの視線が痛い。
そりゃあ周りから見れば女の子泣かしてる最低な人間だけど?
でも流石に入学早々悪い噂を流したくない。
仕方ない。
「すまん、華磨。別に悪気はなかったんだ。」
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