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「うっそだピョーン!!」
だと思った。
華磨はウサギのポーズをしながら言う。
「大丈夫だよ。だって俺馬鹿だもん…ってあーーー!!
うわっ!!かっわいいー!!
鈴!見るんだ!あそこに可愛い女子高生が!!」
華磨が行き成り窓を指差す。
つられて俺も指を指された方を見る。
「?
女子高生?馬鹿か。
うちの制服着てないぞ。
しかも私服だ。」
「えっ!おぉ、マジだ!
やっぱ鈴って観察力良いよな。」
「お前が悪すぎなんだよ。」
ま、それもあるが一番は俺の周りが変な奴ばっかだからだな…。
「なあ。女で思い出したんだけど、彼女は?」
「お前、どんだけ女好きなんだよ…」
「男の象徴!」
俺は笑顔で言う。
「女装姿で言ってんじゃねぇよ。」
「まあまあ。」
ボンボンと肩を叩かれる。
と、同時に服の裾を引っ張られる。
大抵この行動をする奴は決まってる。
振り向き、相手の頭に手をやる。
「おう。乃和(ノワ)か!
おはよう、今日は一人で来れたんだな。」
乃和はよく小学生に間違われるくらい身長が小さい。
因みに140.5cmらしい。
「ううん。途中まで心綯(ココナ)ちゃんが一緒に来てくれたから…」
「そっか。心綯にちゃんとお礼言えたか?」
「あっ!か、帰りに言う…」
「ん。」
乃和の話を聞き終えると華磨に向き直った。「ほら、お前の言ってたお・れ・の彼女だぞ。」
「何故、“俺の”を強調!?
流石にもう取らねぇよ??」
華磨の肩に手を置く。
「華磨君、君の場合もしもがあるから…」
「酷くね!?
確かに取ろうとしたけど!
え!?信じてもらえないの!?」
俺は満面の笑みで頷く。
「信じて~??
乃和ちゃんは信じてくれるよね。」
乃和は全く微動だにしないで放心状態でいる。
乃和はよく上の空になることが多く、昔から危険で俺がよく守っていた。
「…はっ!華磨君、何かおっしゃいましたか?」
「…。もういいです。」
「ドンマイ。取り合えずもうすぐチャイム鳴るから教室へ急ぐぞ。」
俺の掛け声で華磨は肩をガックシ落として教室へ向かう。
勿論、乃和も俺と手を繋いで教室へ向かう。
いや寧ろ間に合わないからお姫様抱っこで☆
「ってちょっと待った!乃和、クラス何処?」
「…8組?」
「何故に疑問形!?まあ良いや。」
「リア充爆発しろっ!」
華磨が叫んでいる。
「うっせーww」
俺は笑いながら言ってやった。
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