373人が本棚に入れています
本棚に追加
あたし達が踏み越えなかった昨日までの関係には戻れないけど、踏み出せた事は二人にとっていい方向へと導くはず。
帰り道あたしはじゃれるように純ちゃんの腕にすり寄った。
見上げれば優しい笑顔であたしを見下ろす。
君の隣に並んでいたのに
今までもいたのに
心が通い合ってこの場所に居られるのは
幸せなんだなって手の温もりを再確認する。
「今日は家でご飯食べる日?」
「うん
その前に俺んち寄る?」
「何で?」
「何でって
聞かずとも解るでしょう」
くいっと腕を引寄せられ純ちゃんは頬にキスをしてきた。
「いっ……ま」
私は繋がれていない方の手で頬を押さえて抗議をする。
純ちゃんはべっと小さく舌を出してにやりと笑った。
君の隣は居心地…………良い?
END
最初のコメントを投稿しよう!