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「うぁっ!」
月王は思わず叫んだ。
「すごいだろ、これ」
明は両手の甲と掌を交互に返し見せる。
月王の目の前に持っていった明の両手は、夜景をかき消すほど蒼白く光っていた。
「どうやって光らせてるの?」
「それが……」
明るい光とは裏腹に、明の表情は月王が見た事もない暗い表情になっていた。
「俺にもよく分からないんだ」
「分からないって……」
「なんで光ってるか分からないんだ」
月王は呼び出された理由が解った。
「これはすごい事だよ!
全部僕に話して」
一人で抱え込んでいるのは辛い、誰かに話せば不安は小さくなる。
明にとっての誰かが自分、月王はそれが嬉しかった。
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