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「今日は俺の誕生日、十六歳になったんだよ」
不貞腐れて告げる。
「それはおめでとう。
でも、男の誕生日なんて覚えてる訳……」
それに対して月王の理屈を喋り出すと、
「五月八日」
明はすぐに親友の誕生日を呟く。
「よく覚えてたね」
「当たり前だろ……愛してるんだから」
「げっ、気持ち悪ーっ」
そう言って二人で戯れ合い笑い転げる。
「タイミングはそれで間違いなさそうだね……
他に変わった事は?」
「あとは何にも分からない」
月王は親友の悩みも解決したいし、この不思議な現象にも興味津々だった。
「わかった。じゃあネットで色々と調べてみるから、明は何か少しでも変わった事があったら報告して」
「学校だとこんな話しにくいぜ?
もし聞かれたら変態扱いだ」
「まぁ明は元々変態だけどね」
月王の軽口で二人はまた戯れ合う。
そして、二人の意見が一致。
「じゃ、明日から毎日午後八時にこの場所で報告会」
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