アキラ

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それから数日間は、『月』という項目を加えたインターネット情報を二人で見比べ合った。 「これだ!ってのは無いなぁ」 莫大な情報量の上に、怪し過ぎる内容が多すぎる。 「内容が内容なんだから、少々おかしなものだって目を通さなきゃ」 持ってきた書類から明に目を移す。 「うあっ!眩しいっ!」 月王は思わず叫んだ。 掴みかけた理屈がいつまでも捕まえられない状態に飽きたのか、明は光る手を月王の目の前に掲げていた。 「何するんだよ!」 眩しさに目が眩んで焦点が合わない月王に、 「なぁ、こんなんじゃキリないぜ」 今までのやり方を否定する。 「じゃあどうするって言うんだよ」 問い掛けると、明はニヤッと笑った。
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