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真新しい黒板一杯に
【金田 月王】
名前を書き終え、教室全体を見渡す。
「月の王と書いてツキオ」
視線は集まるが、全く興味が無い事はひしひしと伝わってくる。
「いずれは……」
小学生の時は全く目立たず、親友と呼べるような友達はいなかった。
中学では変わってやる!その想いが声を大きくする。
「名前の通り……」
入学式初日、初対面での自己紹介、ここが勝負と踏んで同級生一人一人の顔を見渡し、
「王様になる男です!」
廊下まで響き渡るような声で叫んだ。
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