52人が本棚に入れています
本棚に追加
携帯も繋がらず、直接家に行っても、
「旅行に行くって言って出掛けたから、てっきり月王君と一緒かと……」
母親も知らないと言う。
結局連絡が取れないまま時間は過ぎ、ゴールデンウイーク最終日、
「月王……
今日、いつもの場所で会えないか?」
突然の電話。
「勿論だよ。
訊きたい事も一杯あるし」
少しキレぎみの言葉にも明はそれほど反応せず、
「じゃあ、いつもの場所に23時で」
それだけ言って電話を切った。
月王は急に不安になった。
電話の声に、明のいつもの明るさは全くなかった。
最初のコメントを投稿しよう!