アキラ

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「お前、本当に分からないのか?」 「どういう事だよ」 「中学の入学式の事覚えてるか?」 勿論覚えている。 月王にとって、忘れたいくらい恥ずかしい、忘れられない思い出。 「王様になる! ……月の王になるのはお前だよ」 「ま、まさか……」 冗談にしか聞こえない明の言葉。 「俺がこの力を手に入れた日の事は覚えてるか?」 明の左手が光り輝く。 「覚えてるにきまってるじゃないか。 明の誕生日に急に……」 「そう、俺が十六歳になった時にこの力が生まれた。 そして今日の二十四時を回って日付が変われば……」 明は月王を見詰める。 「お前の誕生日だ」
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