アキラ

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午後八時、中学校の裏にある小高い丘。 二人の待ち合わせは大抵この場所だった。 それ程人口の多くないこの町、穏やかな夜景と澄んだ星空を融合させる素敵な場所。 男二人で落ち合うには勿体ない場所だが、何でも話せるこの空間を二人はとても気に入っていた。 月王は中学校の裏門前に自転車を止め、細い細い階段を昇って行く。 「よぉ!」 明は既に待っていた。
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