序章 神は言っている、ガイアがもっと俺に輝けと叫んでいると

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所変わって場所はとある建物の一室 部屋の奥には如何にもなシステムデスクが置かれ、資料が積まれている そんなデスクに向かうように椅子に座り資料に目を通している男が一人 彼はじっと資料を眺めつつもときおり壁に掛けられた時計をちらちらと見ている 「遅いなぁ…。相手は低ランクにしたけれど、彼女は初めてだし…大丈夫だろうか」 彼が心配しつつも仕事に専念していると、正面の扉からノックの音が聞こえ、誰かが入ってくる 「失礼します」 「おぉ、お帰り!大丈夫だったかい?」 「えぇ、まぁ」 入ってきたのは黒いローブを羽織った少女─No.Ⅸ 『隠者』─彼女はフードを外し会釈する 「それより。室長、質問したいことがあるのでいくつか答えてくれませんか?」 「え、構わないが…」 では、と彼女は一呼吸おいてから口を開く 「あの面倒臭い男は何なんですか?訳の分からない武器を出したりしますし! しかも、仕事だからきちんと言いましたけど、あの痛々しい詩は何ですか? 大体、ナンバーとか隠者とか名乗りはしましたけど、恥ずかしいんですが!」 そこまで一呼吸で言い切った彼女は深呼吸をし、室長と言われた男に向ける目線を少し強くする 「さ、全て答えて下さいよ」
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