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俺はヒーロー、
今日もヒーロー。
可哀想な奴らのために、
俺は自己を犠牲にする。
誰かの代わりに嫌われ役。
誰かのために汚れ役。
誰かを思って憎まれ役。
その度に、腹ン中。
どす黒い何かがせり上がる。
だけど、やめない。
ヒーローは強いのさ。
『無視してんなよ!』
助けてくれ。
本当は苦しいのさ。
言いたくない全部自己完結自立してんだ偉いだろもうお前らなんかに頼らないよ見てろよ俺はいつだって孤高に生きていける
――筈なんだ。
俺はヒーロー、
明日もヒーロー。
いい加減に飽きてきた。
特殊能力とか考案(笑)
切り傷が瞬時に治ったり、
劇薬も全然効かないとか、
ビルから空に飛翔するなんて、
素敵じゃないですか。
何度も挑戦しておこうか。
さすが、ヒーロー、
血の色も正義の赤だった。
『黙りやがれ!』
とめてくれ。
実は痛いのさ。
やめないやめられない恰好良く消えてやるよそんでお前らが後悔してくれればいいかななんて最低ですよね知ってました別におかしかったのは俺なんだってみんな言ってたの解るに決まってんだろ裏表のない性格はさすがに真似できない尊敬するいつまでも笑いやがれ馬鹿は死んでも治らないよ可哀想になせめて生きてる間にせいぜい不幸を味わって苦しんで悶えて叫んでのたうち回ってくれると俺は凄く
――幸せでした。
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