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小さい頃から魔力がなかった――
親はいない――
五歳の誕生日にナイフ一本持たされて森の中に捨てられた――
何とか生き延びて街に戻ったが、行く宛ても無いので路地裏で生活した――
『ねぇ、生きてる?』
生き延びる為に武術を学び、売られた喧嘩を全て買い経験を積んだ――
『なら、私と約束しなさい』
そうしている内に人の醜さを学び、人の弱さを学んだ――
『私が貴方を助けてあげるかわりに、貴方は私を護る・・・・そうね、騎士になりなさい』
だからこそ、思う――
『は?魔法が使えない?だからなに?ならそれ以外で強くなればいいじゃない』
俺を導いて、俺に生きる意味をくれた君を――
『そうね、名前が無いのも不便だから、特別にこの私がアンタに名前をつけてあげる!』
絶対に、命に掛けても――
『そうねー・・・・うん、決めた!
アンタの名前は――』
君の笑顔を
護ってみせると――
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