プロローグ

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春も終わり五月病にかかった少年達の気持ちを写すかのごとく、地球はこれから来るであろう夏に向けて ジトジトとした空気に包まれ水分補給に勤しんでいた。 カッカッカッカッカッ そんな中、少年は一人放課後の学園の廊下を歩いていた。 静まり返った廊下に足音が反響し、心地良いリズムを刻んでいた。 「はぁ…」 ため息もついでにリズムを刻んではいなかった 『俺の名前は【水納 皆】どこにでもいる普通の男子高校生だ……』 少年はリズム良く歩いていた足を止め、教室の前に立つ。 『そう…俺はいたって普通なのだが……ただ…』 その教室には本来クラスが表記される場所に、もれなくこう書かれていた。 【ジャージ部】 (部員募集中) 『俺の入っている部活は普通じゃ無かった…』
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