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午後の授業は戦闘学だけらしく、リリィに生徒を運ぶのを強制され、帰る時には学校に生徒がいない時間だった。
巧斗がふらふらと校門に向かって歩いていると、何mか先に茶色い髪を肩甲骨の下辺りまで伸ばしている、 身長は170cmある巧斗の胸ぐらいまでしかない、小柄な人物が立っていた。
「お~、アイリス何やってんだ?」
「それは、こっちのセリフです。引き籠もりが何で学校に来てるのですか。」
「なんで知ってんだ?」
「やっぱり、気づいてなかったですか。タクトは私と同じクラスだったですよ。」
「まじか。同じ年齢だったことに驚きだ・・・」
「黙れです。それ以上言うと、張り倒すですよ。」
「・・・」
アイリスと言う人物は、巧斗が住み着いている、宿の主人の娘である。
引き籠もりだった頃、偶々外出した時に色々あり、その時助けたのがアイリスという、誰かに仕組まれたような偶然があったのだ。
「黙ってないで、さっさと30文字以内で理由を述べろです。」
「……フッ、俺でも勝てない奴がいる事を知ったからさ。」
「?……意味がさっぱりです。て言うかうぜぇです。」
「まぁ、良いじゃねぇか。そんな事より、待っててくれたんだろ?なら、さっさと帰ろうじゃないか。」
「!!別に巧斗と一緒に帰るためにワクワクして待っていたんじゃねえです!!! なんで、編入してきたか聞くために待っていただけで、今から一緒に帰るのは住んでいる場所が偶然一緒だからです!」
「はいはい、わかってるよ。・・・まぁそんなに顔を赤くしてても説得力無いがな。」
「ツツ~~~~!!!」
「あ゛、やりすぎたか・・・」
巧斗はそろそろ怒りそうというか、涙目なアイリスを見てすぐに全力で謝り、甘いものを買ってあげ機嫌をとりながら宿屋に向かうのだった。
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