第1話

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深緑色の外殻に節のある手足… 大きな目に、触覚… まるでイナゴのような特徴を持つ怪人に姿を変えた。 「その姿は?!」 他のアンクローチたちとはまるで違う姿になったトビに困惑するトキヤ。 トビは、まるで冥土の土産とばかりに、アンクローチたちの行き先と、この姿になった秘密を話し始めた。 「トキヤ、教えてあげるよ。 …今から僕たちが向かうのは、過去の地球。 この姿は、僕が時空転送装置のテストのために、先発隊として過去に行ってきた時に、スキャンした生物の特徴を具現化した物だ。 まあ、今の僕の姿は、『ローカストアンクローチ』とでも呼んでくれ。 まあ、君はこの刃で死ぬんだから、どうでもいい話かもしれないけど。」 簡単に説明を済ませたトビ=ローカストアンクローチは、どこからともなく剣を出現させて手にし、トキヤに襲いかかってきた。 「過去には何のために行く?!」 ローカストアンクローチの一撃を、自身も剣で防御しながらトキヤは尋ねた。 ローカストアンクローチが口にしたその答えは恐るべき計画だった。 「決まってるだろう。 人間の絶滅を加速させるのさ… 過去の時代から、じわじわとね。 知っての通り、僕たちは人間を直接殺して絶滅させようなんて考えちゃいない。 人間は、人間の手によって滅ぶべきなんだ…僕たちは、それをほんの少し手助けするだけだよ。」 クロノスーツを装着したトキヤさえも物ともしないパワーで徐々に押してくるローカストアンクローチ。 トキヤは、力負けしてついに片膝を落としてしまった。 「くそっ!」 「その鎧みたいなのも、物騒な剣も、僕たちには脅威かもしれない。 だけど、それを扱う君の腕がこの程度じゃね。」 劣勢のトキヤをあざ笑うように、ローカストアンクローチは強烈な蹴りをトキヤの腹部に当てて、彼を吹っ飛ばした。 床を転がるように倒れたトキヤだが、すぐに起き上がって剣を構えた。 だが… 「がはっ!」 仮面の下で吐血した様子のトキヤ。 しかも次の瞬間、クロノスーツから無数の火花が飛び散っていた。
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