冬、中学、本屋

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寒さに身震いして、手に息をかける。白く結露した吐息の水分が雪のようにフッと消える。 続けて大きくあくびが出て、ハッとした。 父の手伝いと言えど立派にこれは仕事なのだと思い直し、姿勢を正した。 とはいえ、三時間以上座りっぱなしで、気温は平年を大きく下回ると天気予報で言い続けているくらい。少しは見逃してもらいたい。 「まぁ、お客さんなんて知り合いしか来ないけど……」 寂れた商店街の中にある本屋、二階が自宅。 そんな本屋に来るお客なんて、同じ商店街にいるおじいさんやおばさん達だけ。 しかも本なんて毎日買ったりするものでもないから、お客が来ないことなんて日常茶飯事。
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