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目の前に優しく揺らめく深い碧(みどり)の瞳。
ゆっくりと手を伸ばし頬に手を触れる。
「…お客様…?…あの……?」
顔を徐々に近付け、ニッコリと笑う。
「……っ」
予想外の笑顔に驚いたのか、少しだけ碧(みどり)の瞳が揺らいだ。
触れていた指に力を込め徐(おもむろ)に引っ張り上げた。
閑の頬は予想通り柔らかく、まるで餅のように伸びる。
「……っ!ほひゃふひゃふぁ、ひゃひほ(※お客様、何を…)」
「手当てが終わってるのに黙って人の顔見てた罰だ!!」
「ほひゃふはふぁ…(※お客様…)」
意地悪そうな笑みを浮かべ、ムニムニとほっぺをつまみ続ける。
「…ほひゃふはふぁ?(※お客様…?)」
「…っ! 」
目の前の不思議そうな顔に、ハッとなり慌てて手を離す。
(…あんまり気持ち良かったから、つい…)
「そんなに気に入りました?…ほへ(※これ)」
自ら頬を摘まみ、首を傾げながら不思議そうな顔で尋ねてくる男にまた苛立ちを覚えた。
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