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俯く閑をジッと眺め拳を握り締める。
……―確かめたかったんだ。
俺は閑が好きだ。
だから、"本当に"あの夢の様に俺は自分を抑える事が出来ないのかどうか。
会えば…、姿を見れば解ると思ったんだ。
まだ抑えれた。
彼が他人といても。
嫉妬しなかったと言えば嘘になる。
でも、まだ耐えれた。
"あの瞬間"まで。
駄目だ。
閑に俺以外の誰かが触れそうになるのは我慢ならない。
これ以上、傍にいたら…俺はあの夢を現実にするかもしれない。
…――だから、今なら"俺"が壊れてない今なら離れることができる。
ゆっくり拳を開き、彼の温もりを思い出すように見詰める。
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