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浅い眠りの中
蓮(れん)は目覚める前に決まってこの夢を見る
見覚えのない淡いピンクのブラウスから出ている白い手首。
薬指には紫になった指輪の後
ピンクのブラウスの上の方に視線をやるとプツリとそこで途切れている
そこでいつも目が覚める
肘から下だけの腕
そして頭痛に襲われる
意識がはっきりすると同時に頭痛もはっきりとしてくる
朝一番にする事は数種類の安定剤と鎮痛剤を飲むこと
ベッドから腕だけを伸ばして薬とペットボトルの水を探る
あれ……?どこ……?
仕方なく片目をあけて
「あっ……」
ベッドから這い出そうとして足を出すが床に着かない
思いのほか高さのあるベッド
枕元のサイドテーブルにはペットボトルの水ではなく
ビールの空き缶
「また、やっちゃった……」
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