そうだ。異世界にいこう

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「? そうですよ?」 まぁそんな答えが返ってくるだろうとは思っていた。 「どこから来たんだ?」 「天界です」 「天界?」 僕が聞き返すと、アンジェは腹立つぐらい得意げに説明を始めた。 どうやらアンジェは僕をイライラさせるのが得意らしい。 「えー、天界というのはですね。今私達がいるのが人間界とすると、その平行状にある世界が天界なのです」 ようはパラレルワールドということか。 「天界には普通の人間……と言っても魔法使えたりしますが……も存在します。そして天界を守るのが私達天使と、神様なのです」 説明が終わったようだ。 ここまで聞くと、よっぽど末期の重病患者かただの変態だな。 さて、そんなことよりだ。 「君は……本当に何でも叶えられるんだな?」 僕は最後に一つ問うた。 最後に……最後に一つだけ確かめたいことがあった。 というよりも決定的な動かぬ証拠がほしいのだ。 天使とか電波系とかはどうでもいい。 「えぇ大丈夫。何でも叶えますよ」 これだ。 アンジェは今、何でも叶えると言った。 その言葉を口にした以上、僕が何をお願いしても叶えなければならないのだ。 となれば願うのはただ一つ。一つだけだ。 「なら、僕の願いを永遠に叶え続けろ!」
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