ワケあり?

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「そのほうが、ずっと気楽です」 大きく頷いてみせると、 「よかった。じゃ、今から私は薫って呼んで」 「あの」 背後から上杉さんも口を開く。 「私も名前で呼んでもらっていいですか、唯先輩」 「先ぱ……いや、私なんか」 ちょっと気を遣う……まあ、いっか。 「了解――薫さん、若菜――で、OKですか?」 ぎこちないと、二人に思い切り笑われた。 「皆、ごめんねー」 部屋に入るなり、明るく謝る薫さん。 大槻さん、増田さんとテレビを見てくつろいでいた土屋さんが、はっとした顔でこちらに向いた。 「長かったっスね、三人さん」 「そうね。女子で話が弾んじゃって」 はい。 男性各位には聞かせられない際どい話で相当盛り上がりましたが。
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