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「もう、お開きにするぞ」
キッチンで手を拭いていた長塚さんがこちらに向いて言った。
ちらと横を見た限りだと、片付けと洗い物は終了してる。
ちょっと、ヤバいかな……。
でも彼は気にしている素振り一つ見せずに、
「ガールズトークに花が咲いたか」
そうなんです、と答えた。
先ほどまで貴方は話のネタになっていたんですとは言えないけれど。
「上杉。何かあったらメール頂戴ね」
薫さんに笑顔で「はい」と頷き返す若菜。
「すぐお二人に報告しますから」
「待ってるね」
顔を見合わせて笑っている私たちを眺める男性陣は、一様にぽかんとしていた。
優しく微笑む長塚さんを除いて。
「急に押しかけてきて悪かったけど、楽しかったわ」
洗面所で着替えて現れた薫さんの姿に私はぽかんとした。
黒革のツナギ。
美女でこのどセクシーさは反則ではなかろうか。
ボディラインはまだしも、胸。
胸の主張が凄いのなんのって。
ツナギの胸をキツくしてる様子はまるで彼女――そう、不二子ちゃあん!!
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「不二子ちゃあん」…もはや説明は不要ですよね。
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