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サイドテーブルからティッシュを取って、とろりと溢れ出てきたものと潤みを一緒に拭う。
傍らで眠る彼の顔を見つめてそっと髪を撫でた時、すうと目が開いた。
「……あ」
慌てて手を引っ込めた。
「……起きてたの?」
眠そうな問いとともに、腿の上に頭が乗る。
起きてたというか……。
「……長塚さんの責めから解放されたの、ついさっきですよ」
そう教えてあげると、長塚さんは上目遣いに窓を見遣って少し驚いた顔をした。
「夜明けまで頑張ったことを忘れるくらい、いろいろお疲れだったみたいですね?」
「……」
彼は苦笑いして私の肌にキスをする。
これ、ツーリングと食事会のあとなんでしょ?
タフ過ぎるんじゃ、全く。
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