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言って後悔した…。 燐の怒った顔が今も忘れられない。 「ずっとずっと…。8年間そんな風に想ってたのかよ。」 「り「悪かったな!!!もう、てめぇには迷惑かけさせねーよ。」 燐は家の中に入ってしまった。 「ねえ!待って燐!!違うの!さっきのは―!!」 「うるせぇ!!!!」 燐が怒鳴ったのは…―。 私に、怒鳴ったのは、初めてだった。 「燐……―。」 私はずっとずっと泣いていた。 燐side―. どのくらいたっただろう。 あいつの泣き声も止み、ドアの閉まる音も聞こえた。 俺はまだまだガキだった。 嫉妬に狂う自分を抑えられなかった。 抱き合う二人。 渚の事を愛しそうに抱きしめる賢の顔は、今も覚えてる。 あいつが、渚の事を好きなのは知っていた。 賢が、馬鹿な事を言ってあいつが笑う。 賢は、俺と同じ思いであいつを見ていた。 俺と同じ目をしていたから―…。 _
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