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俺という存在は渚にとってなんなんだろう。 俺は家のドアを開けた。 少し頭を冷やそうと思った。 ドアノブが少し重かった。 ドアノブには、可愛いハート柄の紙袋が掛かっていた。 「なんだよ、これ…。」 俺は、紙の中を見る。 チョコの香りがした。 そして、メッセージカードが入っていた。 💕燐へ💕 いつもありがとう! これからもずっとずっと、あなたを支える人になれますように…―。 ✨渚より✨ 俺は一筋の涙が流れているのを全く気付かなかった…―。 渚side―. あの日から…。 8ヶ月の月日が流れた…。 燐と喧嘩をし、お互い口をきかなかった。 燐はミミちゃんと登校し、私は賢くんと登校した。 賢くんの返事は未だに決めていない…。 でも、賢くんは催促もしないし、しつこくもない。 私はそんな賢くんに甘えていたのかもしれない。 「おはよ!渚!」 賢くんが変化を見せたのは、あの日からだった。 今まで、渚ちゃんだったのが渚になった。 「おはよう。賢。」 私も、賢くんから、賢になった。 _
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