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「どうしたの?僕。」
その子供と同じ目線ぐらいまで腰を落とす。
「…ひっく…。う…。こっ転ん…だ…。」
「どこ、転んじゃったの?」
その子供は膝を擦りむいたらしく、血が滲んでいる。
「お水で、お砂取って消毒しようか!」
彼女はその子の手を引いて水道まで向かう。
「大丈夫。大丈夫。」
彼女はずっとその言葉を繰り返していた。
その子の、手当ても終わり子供は自分の家へと帰って行った。
「お姉ちゃん!ありがとう!!」
「もう転ばないでよー!!」
その子は手を振りながら、帰って行った。
俺は終止見せていた彼女の笑顔に惹かれた。
「ねえ。」
俺は彼女に声をかけた。
「中村渚ちゃんだよね?」
「?。はい。」
「俺、燐の親友の「もしかして賢くん?」
彼女は俺の名前を知っていた。
俺は不覚にも胸が高鳴った。
「なんで知ってんの?」
「燐がずっとあなたの事を話してた。はじめまして!渚です!」
そして俺にもあの笑顔を見せてくれた。
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