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渚の体温。 俺は、どうして渚を選ばなかったんだろう。 俺は、後ろから渚の肩に顔を埋める。 「り…ん。」 何故、好きな子を、愛している子を手放せなければいけないのだろう。 「なぎ。黙って聞いて。今から言う事は誰にも言わないし、心の中にしまっとくし、二人だけの秘密な。」 「う…ん。」 「俺、今日ミミを抱いた。ミミが抱いてって言うから。俺、初めては渚ってずっとずっと決めてた。でも、取られちった。でもね、最初から最後までな、ミミと渚を重ねてた。」 「…うん。」 「俺は今でも渚を、お前だけを愛してる。だけど今日の事は許してな。」 渚が泣いているのが分かった。 ごめんな、渚。 「賢と幸せに。」 「私だって!今だって燐の事好きだよ……。大好きだよ……。」 「俺も一生愛しつづけるよ……。お前のこと。お前以外好きになれないよ。だけど、どうしようも出来ないんだよ……。ごめんな。」 俺は渚の頭にキスを落とした。 そして、そっと渚から離れた。 神様は意地悪だな。 「バイバイ、渚。」 渚の、余韻を感じながら俺は、渚に背を向けた。 Next→ _
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