季節外れの転校生

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その感触に胸がドキッと膨らんだ時、 あたりは何故か一瞬息を止め、 次の瞬間は、笑いが爆発した。 僕も。 思考かいろが途切れ、動きが止まった。 「っておい!ユウ、そいつぁ持ってきたらダメだろ」 「いつ使うんだよ(笑)」 平とゆっちの笑いに呼ばれたように、 教室にいた奴らがこちらに気付き、また一斉に笑い出すのだ。 僕の手のひらにあったのは、女の子用のリボンがあしらわれた赤い髪ゴムだった。
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