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「タオールはあの城にいるのだろうか? 私が行けないのが辛いな」
「大丈夫。タオールいたら絶対助ける。舞達もついてる! ね?」
アメリーは振り返り、私にニコニコ顔を向けてきた。
「うん、タオールがいたら絶対に助けるから」
ザルバトスはそれを聞くと嬉しそうに石を集め出した。
「……何してるの?」
「これは私の一族に伝わる石まじないだ。石を一カ所に集めると、幸福がやってくると言われている。丸い石は特に縁起が良い」
「へえ、そんなのあるんだ」
初耳だな。
そういうのを信じたりしてるのって、なんだか人間と似ているなあ。
ザルバトスの行動を見たアメリーもせっせと石を集め始めた。
その姿が微笑ましい。
……時間がくるまで一緒にいさせてあげよう。
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