72346人が本棚に入れています
本棚に追加
/525ページ
だが遅かった。
核が金田さんめがけて一直線に飛び上がる!
「逃げて、金田さんっ!!」
「う? うわっ! ひいいっっ!!」
驚く金田さん。
恐怖により固まる。
その結果、私の叫びは虚しく彼は逃げることを諦めその場にうずくまってしまった。
駄目だ、このままじゃ……!
とっさに私はナイトメアに触れ、あの足止め技を使う。
すると黒いオーラを纏ったノインが出現。再び核を抑え込む。
「杉浦さんもお願いします! 効果を重ねた方が核の捕縛時間も長くなると思うので」
「ああ、分かった!」
「よし、じゃあワシも!」
杉浦さんと田中さんが技を放っている間に、朝霧さんが金田さんを起き上がらせる。
「大丈夫ですか? さあ、逃げましょう」
「は、はい、逃げます。はいです……!」
口で威勢良く言うものの、金田さんの足は有り得ないくらいガクガクに震えていた。
――大丈夫だろうか? 心配だなあ……。
「……舞、先に行け! お前が先導してくれ。俺は一番後ろで核の動きを確認しながら行く」
「はい! 分かりました」
最初のコメントを投稿しよう!