【犠牲と奪還】

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そうだ、思い出した! タオールが布に書いていたやつだ。 確か暗号はトントントントンカチ。 ■■■■■■■■■■■■■■ 暗号を入力してください。 _________ ■■■■■■■■■■■■■■ 私は左側のマークに触れ、画面を見つめる。 一体、この暗号を入れたらどうなるのか? いや、それ以前に…… 少しおかしい。 「……どうして?」 「舞さん、どうかしたの?」 「いえ、少し引っかかることがあるんです」 私は画面を元に戻す。 『おい、もたもたするな! 早く右を選択しろ』 やっぱりだ。 疑問が確信へと変わる。 サリフは左のマークには触れるなと言った。 それなのに私が左を選択肢しても何も言わなかった。 まるで私を上手く誘導し、間違った道へ進ませようとしているみたい。 もしかしてこれは罠? なら、タオールの私物に書いてあったあの文字はサリフの仕業か? だとすれば辻褄があう。 だが、それも確かではない。 確実に確かめる方法があればなぁ。
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